(8月1日月曜日) 実需筋の買いで上昇
この日のNYコーヒー定期は実需筋の買いに支えられ、プラス圏で終了した。何度か下値を試す売りが現れたものの、9月限240.00¢付近で実需筋の買いが入ってこの水準を維持した。その一方、9月限242.50¢以上では産地筋の売りが上昇の頭を抑えた。米債務問題は解決し、今週後半にブラジルに寒気が訪れると予測されていることから、ファンドは再び買いを入れる可能性がある。
9月限は105ポイント高の240.60¢で寄り付いた後、ファンドと投機筋の売りで値を下げたが、240.00¢水準を維持すると、実需筋の買いで反騰してこの日の高値243.70¢まで上昇した。高値で買いが消えてマーケットは徐々に値を下げ、午前8時に産地筋の纏まった売りが加わって下げ足を速め、240.00¢水準を下回って239.80¢まで後退した。この値で再び実需筋の買いが現れて9月限は243.00¢まで上昇したが、買いが続かずに直ぐに240.00¢付近まで値を下げた。その後マーケットは240.00¢付近で一進一退となったが、午前11時に下値を試す売りで239.75¢まで値を下げた。しかし安値で売りが途切れ、9月限は240.00¢を回復すると、その後は大引けまで非常に狭いレンジで変動し、前日終値を上回ったまま終了した。
本日現在の認証在庫は前日比3,505袋減の1,531,208袋。
セツルメントは9月180ポイント高の241.35¢、12月170ポイント高の245.30¢、3月150ポイントの高の248.20¢。
最終推定出来高28,471枚、オプション出来高11,202枚。
(8月2日火曜日) 上昇
この日のNYコーヒー定期は立会い半ばに大きく値を上げたものの、金融マーケットが下落したことを受け、上げ幅の大部分を失って終了した。ファンドが資金を商品市場に移動させたことにより、マーケットは立会い開始直後から強気な値動きを続けたが、金融市場が開始されると、その資金は金や金属市場に流れた。
ブラジルに寒気が迫っており、一部のコーヒー産地の気温が下がることが予測されている。ブラジルの天気予報によると、サンパウロや南ミナスに降霜の注意報が出ている。
9月限は40ポイント安の240.95¢で寄り付いた後、直ぐにこの日の安値240.65¢にタッチしたが、実需筋の買いで反発して243.00¢まで値を上げた。マーケットはその後暫くこの水準で小刻みな値動きを続けたが、午前8時半に実需筋の買いで243.50¢を抜くと、ファンドの大量の買いが引き出されて急騰、245.00¢水準を突破して買い注文を誘発し、この日の高値248.45¢まで値を上げた。高値で利益確定の売りと産地筋の売りが現れてマーケットは246.00¢まで後退したものの、立会い半ばまでは強気配を維持して変動した。しかし立ち会い半ばを過ぎて金融市場が弱含んで寄り付くと、これが投機筋の売りを誘って9月限は下落、245.00¢水準で実需筋の買いが入ったものの、産地筋の売りとファンドの手仕舞い売りに押されて243.00¢まで後退した。マーケットは大引けまでこの水準付近で一進一退となり、プラス圏を維持して終了した。
本日現在の認証在庫は前日比25袋減の1,531,183袋。
セツルメントは9月185ポイント高の243.20¢、12月180ポイント高の247.10¢、3月150ポイントの高の249.70¢。
最終推定出来高25,416枚、オプション出来高8,677枚。
(8月3日水曜日) 下落
この日のNYコーヒー定期は方向感を欠いた値動きに終始し、前日終値を下回って終了した。9月限245.00¢以上で買い注文を引き出そうとする動きがあったが失敗して反落すると、今度は240.00¢の下値を試す売りが出たが、実需筋の買いに下支えられた。ファンドは商品市場で手仕舞い売りを出し、金市場に資金を移動させていた。ブラジルに寒気団が迫っており、明日と金曜日は一部の産地の気温が下がることが予測される。
9月限は35ポイント安の242.85¢で寄り付いた後、実需筋の買いで245.00¢付近まで上昇し、暫く揉み合いとなった。午前9時に実需筋の買いでマーケットは245.00¢を突破し、この日の高値245.70¢まで上伸した。高値で産地筋の売りが出て9月限は反落、242.00¢付近で反発したものの、240.00¢以下に控えていると見られる売りを誘発しようとする大量の売りに押されて、この日の安値240.30¢まで急落した。安値で実需筋の買いが入りマーケットはわずかに値を戻すと、その後は大引けまで241.50~242.50¢のレンジで一進一退を続け、前日終値を下回ったまま終了した。
本日現在の認証在庫は前日比1,760袋減の1,529,423袋。
セツルメントは9月130ポイント安の241.90¢、12月160ポイント安の245.50¢、3月195ポイントの安の247.75¢。
最終推定出来高28,097枚、オプション出来高12,496枚。
(8月4日木曜日) 金融市場の下落の影響で急落
この日のNYコーヒー定期は、ファンドと投機筋の手仕舞い売りで急落した。景気の後退が囁かれるなか、金融、エネルギーマーケットが大きく下落したことを受け、ファンドや投機筋がポジション整理をしたことにより急落した。立会い前半は実需筋の買いにマーケットは支えられたが、後半になると実需筋が買いを入れる水準を引き下げたことにより、9月限は235.00¢水準を下回った。その一方、産地筋は終日売りを出した。寒気団がブラジルに到達したものの、コーヒー産地は全くダメージを受けなかった。このニュースは市場参加者の買いを引き出すのに十分な材料ではなかった。
9月限は25ポイント高の242.15¢で寄り付いた後、直ぐにこの日の高値243.10¢にタッチしたが、買いが途切れて徐々に値を下げた。マーケットは午前8時に240.00¢付近まで後退、ここでファンドの手仕舞い売りが現れて更に値を下げたが、実需筋の買いに支えられてなんとか239.00¢付近を維持した。その後売りが細り、投機筋の買いで9月限は240.00¢を回復したが、金融市場が弱含んで寄り付くと、これが大量の売りを誘発して237.00¢まで急落した。その後も実需筋の買いがほとんど入らず、正午に産地筋の売りが現れて再び下落し、この日の安値234.75¢まで値を落とした。安値で実需筋の買いが入ってなんとか236.00¢を回復したものの、前日終値を大きく下回ったまま終了した。
本日現在の認証在庫は前日比4,360袋減の1,525,063袋。
セツルメントは9月605ポイント安の235.85¢、12月575ポイント安の239.75¢、3月520ポイントの安の242.55¢。
最終推定出来高31,660枚、オプション出来高10,636枚。
(8月5日金曜日) 広いレンジで変動
この日のNYコーヒー定期は非常に広いレンジで変動し、前日終値を上回って終了した。世界中の金融市場が不安定な値動きとなっていることが、商品マーケットを大きく揺れ動かしている。9月限はブラジルの天候を材料に立会い前半は大きく値を上げたが、ファンドの手仕舞い売りと産地筋の売りで反落した。その後は投機筋のショートカバーでマーケットは再び上昇し、プラス圏で終了した。
9月限は50ポイント安の235.35¢で寄り付いた後、直ぐに234.60¢まで値を下げたが、ブラジルに寒気が訪れているとの報告を材料にした投機筋の買いで上昇し、240.00¢を抜いた。実需筋の買いも加わってマーケットは午前8時に243.00¢まで上昇、ここで産地筋の売りが現れて9月限は一旦値を下げたが、ブラジルのコーヒー産地で降霜の可能性があるとの懸念から買いが再燃して急騰し、この日の高値247.70¢まで値を上げた。高値で投機筋の利益確定の売りが出てマーケットは値を下げたが、買いも止まずにしばらく245.00¢付近で揉み合いとなった。立会い半ばを過ぎて、マーケットは金融市場が下落したことを背景にしたファンドの手仕舞い売りを浴びて下落、前日終値を下回って産地筋の売りを誘発し、この日の安値233.50¢まで値を下げた。安値で売りが細り、9月限は実需筋の買いと投機筋のショートカバーで上昇し、プラス圏に浮上して終了した。
本日現在の認証在庫は前日と変わらずの1,525,063袋。
立会い終了後に発表された取組み残高報告で8月2日現在のファンドのポジションは、ロングが27,030枚、ショートが20,979枚で、差し引き6,051枚の純ロングと判明した。
セツルメントは9月215ポイント高の238.00¢、12月215ポイント高の241.90¢、3月220ポイントの高の244.75¢。
最終推定出来高48,092枚、オプション出来高11,055枚。